介護職員

今後の介護職員に求められるプロ意識

契約による介護サービス利用の時代は、利用者に対する対応も大きく変えるきっかけとなりました。介護やサポートを必要とする可哀想な人といった温情や同情対象とした利用者観から、当然の権利として介護サービスを利用する人といったポジティブな利用者観への変化を促しました。

 

欧米圏の福祉先進国と同様、必要な時に福祉サービスを利用するのは、国民の当然の結果として世間が捉えるようになりました。介護サービス利用者観の変化は、提供するサービスに対しても変化を要求することになり、措置制度主流の時代は、可哀想な人を助けるといった考えのもとに成り立っていたために、求められるサービスを十分の量提供すること、いわゆる量の提供に主観が置かれていました。

 

どれくらいサービスが提供されているかという「量」に重点が置かれ、サービスの質が厳しく問われる時代でななかったのです。要介護状態である高齢者に週2回デイサービスを提供することが決まっていれば、実際にその通りに行われているかが重要であり、利用者がデイサービスにどの程度満足しているか、そこで提供されるサービスは本当に本人のニーズに対応したものになっているのか、といった点について細かくチェックするシステムが整っていませんでした。

 

しかし、時代は変わりました。国は社会福祉構造改革の指針に基づき、苦情解決の仕組みや第三者期間による介護サービスの評価システムといった新たな制度を導入し、整備が進んできました。これにより、日本の社会福祉サービスは、どれだけの介護サービスを提供しているのかといった「量」が問われる時代から、実際に提供される介護サービスの質が高いものであるかどうかといった、その中身が重視される時代へと変化していくことになったのです。

 

このような動きは高まっているものの、まだまだ手付かずの部分が数多く残されているのも実情です。現在の苦情解決のシステムは、利用者や家族の視点からすれば、まだまだ使い勝手の良い満足できるサービスとは言えません。サービス評価システムも、全ての福祉・介護事業者に課せられる強制的なものではないですし、評価方法については改善の余地が少なくありません。

 

今後さらなる改良が必要なのは、紛れもない事実として介護職員は受け入れるべきですし、近い将来、これらのシステムはより機能的で使いやすいもの、またはより充実したものへと改良が加えられていくことでしょう。

 

福祉・介護の現場で働く介護職員は、常に時代を先取りした行動が求められることになります。より高いレベルのケアが求められる時代の到来に備え、自己研鑽することが欠かせません。福祉・介護の業界では、常に自分を磨き続けるプロ意識が有する人が求められるようになるといえるでしょう。